先日、後継者不在により店舗の譲渡をお考えの薬局社長と打ち合わせをしていたとき、「どのような薬剤師に薬局を譲りたいか?」というお話になりました。その際、社長からお答えいただいたのが、「ビジョンのある薬剤師」ということでした。たしかに、永く経営を続けていくにあたり「ビジョン」は非常に重要です。実際、今から薬局開業をお考えの、開業希望薬剤師は、どのようなビジョンをお持ちなのでしょうか? わたくしが、実際にお話をした薬剤師の「ビジョン」を幾つかご紹介させていただきます。
昨年開業されたAさんは、40代・男性。
2店舗規模の小規模薬局から、30店舗規模の地元の中堅薬局、また大手薬局チェーンの薬局長や、マネジャー経験もおありだった方です。
多くの薬局で経験を積む中で、「もっとこうした方が、患者様のためになるのでは・・」
「この無駄を省いてこうした方がより収益性があがるのでは・・」
など、様々な改善策が浮かぶものの、
「本部に上げても聞き入れてもらえない」「アイディアが採用されても評価されない」
ということが続き、現状に、閉塞感を強く感じられるようになりました。
また、特に大手チェーンでは、店舗の異動が頻繁にあり、このままでは本当の意味での「かかりつけ薬剤師」になりえない、という気持ちもあり、ルールに縛られず、よりよいサービス・医療を提供できる薬局を作りたい!と感じ、開業を決意されました。
現在は、内科系の薬局を譲り受け、患者様ファーストの薬局作りに取り組まれています。
同じく、昨年開業をされたBさんは、30代男性です。
Bさんは、初めてお会いさせていただいたときは、薬学部卒業後、MR勤務6年を経て、20店舗規模の中堅薬局にて3年目、という状況でした。
大学在学中から、経営に興味があり、いずれは自身で薬局経営をしたいという想いから、まずはMRとして、ドクターとの関係性の作り方等の勉強を。
その後、調剤の勉強のため、薬局での経験も積んでいらっしゃいました。
Bさんは、経営をするからには、経済的にも成功したい!という想いが強く、現在、30代前半なのですが、「8年後の40歳までにはフェラーリに乗る!」を目標に据え、早期の開業を目指していらっしゃいました。
現在、開業に向け案件を探し中のCご夫妻は、60代半ば。
世間一般的には、60歳~65歳で定年退職され、お仕事を引退される方が多いですが、こちらのCご夫妻は、「これから開業をされたい」と、意欲的に案件をお探しです。
開業の理由をお聞きしたところ、以下の通りお答えくださいました。
「特に、開業によりお金儲けがしたいわけでなく、これまでの薬剤師人生の集大成として、地元で、ひとつの地域貢献として薬局運営をしていきたい。」
「両親が、会社運営をしていて、80代まで元気に誇りを持って仕事をしている姿を見て、自身も、生涯現役で仕事をしていきたいと強く感じた。」
そのため、収益性が高い薬局を希望されている訳ではなく、お孫さんにお小遣いがあげられる程度であれば、とのお考え。
また、ご自身の年齢もあり、門前医師の年齢も、気にされていません。
(若手薬剤師だと、門前医師が50代後半以降の場合、躊躇されるケースも多いです)
現在、地元のエリアで、門前医師が同じく60代、という案件を進めており、長年の夢だった独立開業に向け、一歩一歩話を進めているところです。
わたしたちCBアドバイザリーは、調剤薬局の多様な事業承継のご支援を通し、皆様が大切に運営してきた薬局と地域医療を新しい世代へとつなぐため、<事業承継を検討の薬局>×<独立開業希望の薬剤師>双方の最適なマッチングを行っております。
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