人は誰しも、一生経営を続けることはできません。ただ、薬局の経営者様におかれては、ご自身が引退されることで、先生や、患者様にご迷惑をかけるため、自身の都合で辞められないというお声を多くいただきます。そこで増えてきているのが、「閉局」ではなく「承継」という選択肢です。
ひと言で承継、といっても、さまざまな承継の形があります。
一番イメージしやすいのが、ご子息やご令嬢など、親族の方への承継でしょうか。ご子息やご令嬢が薬剤師で、かつ経営に興味をお持ちの場合、そのままお子様へお譲りになられる、というケースは、よく耳にします。
また、薬局の勤務薬剤師に独立志向がある場合、従業員への承継も、選択肢になるでしょう。この場合、薬局のことは、当然よく知っており、また、門前の先生との関係も既にできているため、スムーズに承継できる、というメリットがございます。
加えて、最近多く行われているのが、第三者への承継、所謂M&Aと呼ばれている形です。
なお、第三者への承継といっても、さまざまな形態があり、法人への承継や、個人薬剤師への承継、また、同じく個人薬剤師への承継でも、譲渡後も現在の経営者がフランチャイザーとして残る、フランチャイズ店舗という形もございます。
「経営者ご夫妻は、60代前半、まだまだお元気ではいらっしゃるものの、門前の先生は50代前半で、先生の先の長さを考えるとおそらく、最後までお付き合いすることは難しいだろう。」
「特に、現在薬局を続けられない理由はないけれど、続けられなくなってから、先生や患者様に迷惑をかけるのであれば、余裕がある今のうちに、後継者を探そう」
ということで、ご相談をいただいたケースがありました。
また、経営者ご夫妻は、20年近く経営に携わっていらっしゃり、ご趣味の海外旅行も、長期のお休みがとれないため、長らく行くことができていないとのこと。承継が叶ったら、ご夫妻で暫く海外に行きたい・・・というようなお話もお聞きしていました。
後継者探しにあたって、お子様や従業員で承継いただけそうな方はいなかったため、第三者への承継、という形でお話を進めることとなりました。
また、こちらは規模的に、一人薬剤師+パートという体制で運営可能な先だったので、法人に譲渡し、薬剤師を雇って運営・・・という形態ですと、大きな収益が出しづらく、経営者兼管理薬剤師として勤務ができる、個人の薬剤師の方が承継されました。
人脈もおありの方だったため、最初は一人薬剤師として勤務をしながら、ゆくゆくは、お知り合いの薬剤師にパートをお願いするなどして、体制を整えていかれるとのこと。
もともと、調剤スキル、お人柄ともに、安心してお任せできるなぁ、と感じていた方ですが、承継後も、大きな問題はなく、とても順調に経営を続けていらっしゃいます。
前経営者様はというと、本薬局の土地・建物が経営者様所有のものだったことから、ご引退後は、家賃収入も得ながら、自由な生活を満喫されているようです。ビザを取られて、海外に長期滞在されるというお話も・・・!
承継された前経営者様、承継を受けた現経営者様、そして先生、と、三方よしの承継が叶えられ、みなさま安心されたご様子でした。
わたしたちCBアドバイザリーは、調剤薬局の多様な事業承継のご支援を通し、皆様が大切に運営してきた薬局と地域医療を新しい世代へとつなぐため、<事業承継を検討の薬局>×<独立開業希望の薬剤師>双方の最適なマッチングを行っております。
今後の参考としてご相談されるだけでも構いません。
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