オンライン診療における調剤薬局の役割は?

2018-03-27

オンライン診療について、2018年の診療報酬改定で緩和条件が盛り込まれることになりました。少しずつ増えつつあるオンライン診療ですが、実際に受診してみて感じたのは院外処方の場合の課題です。

オンライン診療における調剤薬局の役割は?

オンライン診療の拡大

2018年の診療報酬改定ではオンライン診療の適応について、算定要件(2)「対象となる管理料等を初めて算定してから6月の間は毎月同一の医師により対面診療を行っている場合に限り算定する。ただし当該管理料等を初めて算定した月から6月以上経過している場合は、直近12月以内に6回以上、同一医師と対面診療を行っていればよい。」と、特定疾患療養管理料等の管理料を算定していて初診から6ヶ月以上経過している場合には、「直近12ヶ月のうち6回以上」と、2ヶ月に1回程度の頻度の通院でもオンライン診療の適応として良い、という緩和条件も加わったことで、オンライン診療の適応が拡大する見込みです。

スマートフォンやパソコンを通じて診察するオンライン診療は、保険対象を拡大します。対面診療と適切に組み合わせ、診察や日常生活の指導などをした場合の報酬が新設されます。糖尿病といった生活習慣病患者の利用などを想定し、訪問診療や外来の代わりとしても使ってもらう狙いのようです。1回当たりの治療代は安くなり、生活習慣病なら対面の2割ほどになります。オンライン診療は今後拡大をしていくことが予想されます。

オンライン診療の院内処方と院外処方

院内処方の病院・クリニックでオンライン診察を受けた場合、医師による診察をオンラインで受けた後、薬が病院・クリニックから患者の自宅に送られるという流れになります。オンライン診療を受診後、薬が自宅に届くのでとても便利です。
実際にオンライン診療を受診してみて、かかった時間はトータルで20分ほど。薬が届いたのは診療の2日後でした。

院外処方の場合は、医師が患者に対して処方せんを発行することになりますが、オンライン診療の場合にはこの処方箋を「患者に対してどのように渡すのか」が問題になります。
医師法第22条は、「医師は、患者に対し治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には、患者又は現にその看護に当たっている者に対して処方せんを交付しなければならない。」と定めています。医師は患者に対して処方箋の「原本」を渡さなければなりません。
これは、コピーされた処方箋が使用できることになってしまうと、一つの処方箋が繰り返し使われてしまうリスクがあるためです。

院外処方の病院でオンライン診療を受けた場合には、患者は処方箋の紙を郵送で受け取ることになります。ここから先の流れは通常の対面診療と同様で、患者は送られてきた処方箋を自宅や職場の最寄りの調剤薬局に持って行き、薬を購入することができます。
オンライン診療を実施しても患者が処方箋を持って調剤薬局に足を運ぶ点は変わらず、不便に感じるかもしれません。この点については、規制緩和が進んでいくことにより将来的には解消されていくことが期待されます。

オンライン診療における調剤薬局の今後の役割

院内処方で処方薬を送るときに比べると、院外処方はとても不便です。
もちろん、薬のダブルチェックを薬局でできるメリットや服薬指導のメリットは、安全性を上げる上で意義のあることですが、処方箋の受け取りや、薬局までの移動などの手間を考えるとオンライン診療の利点を打ち消してしまう印象さえあります。

オンライン診療が益々普及していくとより便利な方を選ぶ患者が増えるので、院内処方の病院・クリニックを選んで受診する患者が多数になるかもしれません。

また、今までの対面診療の流れであれば、薬局は処方箋を発行する病院の近くに門前薬局を構えることで一定数の処方箋受け入れを期待することができました。しかし今後、オンラインで医師による診療が行われる場合には、病院との物理的な距離よりも、オンライン診療を受診した患者が「どの薬剤師から調剤を受けたいか」という観点で選択されることの方がより重要になってきます。
これは現在の薬局のビジネスモデルに変容を迫るものになります。より患者から選ばれる薬剤師となるために付加価値を提供する努力が必要とされ、薬局のサービスレベルの全体的な底上げにつながるかもしれません。

【連載】2018年『診療報酬改定』と診療スタイルの変化

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田代 千夏

前職は医療業界商社の営業として勤務しておりました。その後、医師・薬剤師の転職支援を経て、現在は開業支援を担当しております。得意エリアは九州・中四国です。フットワークの軽さには自信があります。いつでもお声かけください!

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