電子処方箋の普及は進むのか?実証事業へ準備開始 

2018-10-17

厚生労働省は、2018年度に電子処方箋の本格運用に向けた実証事業を実施する予定です。今後、実証事業を実施するシステム事業者などを公募で選定し、実施地域を決めることになります。実証事業の開始予定は19年2月頃になりそうです。

電子処方箋の普及は進むのか?実証事業へ準備開始 

電子処方箋の普及状況

電子処方箋は16年の3月に「電子処方せんの運用ガイドライン」が策定され、同年の4月に解禁となりました。しかし、医療現場ではその普及が進んでいないというのが実際のところでしょう。何故、電子処方箋は普及が進まないのか・・・?その背景には、電子処方箋の運用システムの導入コストや維持費の負担が大きいことがあります。また、電子処方箋に対応していない薬局でも調剤が受けられるようにするためには、紙の処方箋に転換できる「電子処方箋引換証」が必要となり、完全なペーパーレスになっていないことも一因と考えられます。さらに処方した医師や調剤した薬剤師が電子署名を行うために必要な「HPKIカード」が普及していないなどの課題もあります。

電子処方箋の仕組みを再検討

電子処方箋の普及に向けて、厚労省は現行の「電子処方せんの運用ガイドライン」とは異なる、紙媒体を全く介さずに運用できるなどの仕組みも含めて、電子処方箋をより円滑に運用できる仕組み作りを検討します。現在、厚労省は実証事業の実施事業者の公募を行っている状況で、12月初旬に事業者を選定した後に、実証事業の事前調査や新たな運用フロー案などの策定作業を進めるていきます。実証事業は来年2月ごろの開始予定です。

実証事業の実施地域は、公募で選定された事業者が選ぶことになっています。実施地域では、地域の医師会や薬剤師会、行政などの関係者の合意を得て、できる限り多くの医療機関と薬局の参加を呼び掛ける必要があります。少なくとも複数診療科を有する2カ所以上の医療機関と当該医療機関からの発行処方箋の応需が見込まれる同一地域内の5カ所以上の薬局が参加する事と示されています。実証事業は、保険診療と保険調剤を対象とし、分割調剤は対象外となります。オンライン診療での事例も収集する方針です。

実施期間は2カ月程度を想定しており、できる限りPaaSやIaaSなどのクラウドサービスを用いた運用システムを構築する予定です。事業者は実証結果を基に、システムの運用上の課題を整理し、電子処方箋の普及策や、必要に応じて現行の「電子処方せんの運用ガイドライン」の改良点などを提案します。年度内に、電子処方箋の導入による患者・医療機関・薬局のメリットについても取りまとめを行い、報告する予定です。厚労省は事業者の報告書を受け、電子処方箋の効率的な運用の仕組みを再検討します。

進む電子化、導入の見極めが大事

電子処方箋の活用については、政府が6月に閣議決定した「未来投資戦略2018」の中に「電子処方箋について、実証を踏まえ、全国的な保健医療情報ネットワークの稼働も想定し、国民の利便性などの向上の観点から、現行のGLに限らず円滑な運用ができる仕組みを検討し、18年度中をめどに結論を得る」と明記されています。また、同月に閣議決定した「規制改革実施計画」にも「ガイドラインを改めて、電子処方箋のスキームを完全に電子化する」との方針が打ち出されています。

薬局を経営されている皆様にとっては、この電子処方箋の普及が進むのかどうか気になるところではないでしょうか。普及が進むようであれば、ある程度まとまった設備投資も必要です。医療でも電子化が進んでいく中で、処方元との情報交換もしながら、導入のタイミングについては見極めが大事になりそうです。

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田代 千夏

前職は医療業界商社の営業として勤務しておりました。その後、医師・薬剤師の転職支援を経て、現在は開業支援を担当しております。得意エリアは九州・中四国です。フットワークの軽さには自信があります。いつでもお声かけください!

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