報酬改定で訪問診療はどう変わるのか?

2018-03-28

医療体制の「入院から在宅」を目指す国の施策の中核で、患者側の期待も大きいのは訪問診療です。しかし、「患者への24時間対応」に対する医師の負担はとても大きいものになります。国や行政はどのように対応をしていくのでしょうか。

報酬改定で訪問診療はどう変わるのか?

訪問診療とは?

医師が患者宅で行う診察は一般には在宅医療と呼ばれ、医療制度上では「往診」と「訪問診療」に分かれています。往診は通院できない患者の要請でその都度に臨時に行う診療で、これに対し訪問診療は、長期療養が目的で、定期的(月1~2回)に診療、治療、療養上の相談を行います。

増加する需要と対応の課題

医師が患者宅を訪れて診察するというのは少し前では普通のことだったのかもしれません。しかし、クリニックを開業する医師が増え、医師の働き方も変化していき、在宅医療をする医師は激減していきました。高齢化が進む中、需要は確実に増えているのですが、在宅医療に積極的な医師の数が足りないという現状です。
特に訪問診療で課題になっているのは緊急時の対応です。訪問診療の中でも報酬が高い在宅療養支援診療所の場合、患者の急変時、医師は24時間体制で対応しなければなりません。24時間、365日、いつ呼び出されるか分からない状況でいるのは、想像するだけでもとても負担に感じます。

報酬改定で訪問診療はどう変わるのか?

訪問診療にかかる改定で、注目したいポイントは3つです。
(1)どのような患者に対して行なうのか、
(2)どこに向けて行なうのか、
(3)どのような医師が行なうのかという点です。

まず、(1)については、在宅医療を手がける医療機関には、診療所や在宅療養支援病院などで在宅患者への総合的な医学管理を評価した報酬が算定されます。それが、在宅時(施設等に入居する患者が対象の場合は「施設入居時時等」)医学総合管理料(以下、在総管等)です。このケースでは、介護等を含めた関係機関との連携に力を入れているのが特徴です。
そして今回、この医療機関が対象とする患者で、「特に通院が難しい」、あるいは「特に関係機関との調整が必要」というケースに対応する場合の加算が新設されました。これを包括的支援加算といいます。具体的にどのような患者なのかというと、「要介護2以上」「認知症日常生活自立度がIIb以上」「月4回以上訪問看護を受けている」といった具合です。
一方で、月2回以上の訪問診療を行なっている場合の報酬が引き下げとなりました。管理料自体が引き下げとなった分、加算の取得が求められることになります。つまり、「(通院が難しいなど)本当に訪問診療が必要な人」への重点化が図られたことになるわけです。

入院基本料の高い急性期病床は削減されていますが、訪問診療では複数の医療機関と連携して24時間対応を取ると、主治医以外の医師の診察でも報酬が上がるようになります。
国は医療費を削減するために訪問診療を推進していますが、医師の体力的な負担や手間を考えると、課題はまだまだ多いように感じます。

【連載】2018年『診療報酬改定』と診療スタイルの変化

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田代 千夏

前職は医療業界商社の営業として勤務しておりました。その後、医師・薬剤師の転職支援を経て、現在は開業支援を担当しております。得意エリアは九州・中四国です。フットワークの軽さには自信があります。いつでもお声かけください!

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