【2018年 薬価改定】主要卸の妥結率は10%台と低調・・・。

2018-08-06

主要医薬品卸が発表した2018年4~6月期決算で、6月末時点の妥結率の低下が顕著になっているようです。診療報酬改定直後の6月末時点の妥結率はここ数回にわたって低下傾向ですが、今年に関しては4月に適用となった流通改善ガイドライン(GL)の影響で、各社が慎重な価格交渉を進めているようです。

【2018年 薬価改定】主要卸の妥結率は10%台と低調・・・。

妥結率とは・・・?

妥結率とは、医療用医薬品の取引価格に関する妥結率のことで、卸と薬局の間での医薬品取引価格がどれくらい定まっているか示す数字です。

妥結率=(②/①)×100

①当該保険薬局において卸売販売業者から購入された薬価基準に収載されている医療用医薬品の薬価総額
②卸売販売業者と当該保険薬局との間での取引価格が定められた薬価基準に収載されている医療用医薬品の薬価総額

地方厚生局へ報告する具体的な数字は、報告年度の当年4月1日から9月30日までの妥結率の実績です。なぜ妥結率を報告する必要があるかというと、実勢価格が薬価改定に影響を与えることになるためです。薬価を決めるためには実勢価格を調査する必要があるため、すべての保険薬局に妥結率を報告させているということです。

妥結率が低いと正確な実勢価格を知ることができず薬価改定に関する行政が滞るので、妥結率が低い(具体的には50%以下の)薬局にはペナルティが設定されています。

9月の価格妥結は薬価交渉の試金石

4月から実施された流通改善ガイドライン(GL)では単品単価交渉、一次売差マイナスの改善が求められています。さらに、今後予定される毎年薬価改定も見据えた動きをしなければなりません。9月末の価格妥結は、新たな流通環境下での価格交渉を進めるにあたっての指標ともいえます。卸各社は、価格管理を厳格化、安易な値引きを戒め、慎重な価格交渉を進めている様子です。

主要卸の妥結率は?

8月6日までに発表された各社2019年3月期第1四半期(4~6月)決算では、各社妥結率は6月末時点で、メディパルHDは15.1%(3.7ポイント減)で、4社で最も高く、アルフレッサHDが11.6%(8.8ポイント減)と最も低かった。スズケンは13.5%(7.5ポイント減)、東邦HDは12.4%(6.7ポイント減)という結果になっています。前回の改定と比較しても、薬価の交渉は難航していることが分かります。

前回改定時との妥結率比較(単位:%)
via

前回改定時との妥結率比較(単位:%)

販路別の妥結率を開示したメディパルHDと東邦HDによると、両社とも開業医では2年前に比べ数ポイント低いものの約40%。病院においては、メディパルHDは9.1%で10.1ポイント低下、東邦HDは13.3%(大病院販路)で10.4ポイント低下しています。東邦の中小病院販路では16.0%、6.5ポイントの低下でした。調剤薬局では両社ともに10%未満で、メディパルHDは9.8%の1.0ポイント低下、東邦HDは5.8%の5.1ポイント低下という状況。アルフレッサHDは、販路別は非開示ですが「同様の傾向」とのことです。

早期妥結にメリットはない

一方、ある大学病院関係者は「現状では早期に妥結するメリットが医療機関側にはない」と指摘しています。この関係者の病院は8月から価格交渉が本格化し、9月中の妥結を目指しているという状況です。9月末時点での妥結率が低い場合には未妥結減算の対象となりますが、「9月中には妥結するとして、ぎりぎりまで交渉を続けた方がさまざまな情報も出てくる」とお考えです。現在の慣習では医療機関などが早期に妥結するインセンティブは働いておらず、これが6月時点の妥結率低下の要因ではないかと考えられます。

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田代 千夏

前職は医療業界商社の営業として勤務しておりました。その後、医師・薬剤師の転職支援を経て、現在は開業支援を担当しております。得意エリアは九州・中四国です。フットワークの軽さには自信があります。いつでもお声かけください!

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