2018年度の薬価改定はこれまでの薬価改定と何が違う?

2018-03-27

2018年度の薬価改定についての概要が発表され、改定率は▲1.65%となりました。この改定率▲1.65%には市場実勢価などの既存ルールに基づく改定率と、新たに設けられた薬価制度抜本改革のルールに基づく改定率が含まれています。

2018年度の薬価改定はこれまでの薬価改定と何が違う?

今さら聞けない・・・。薬価改定の仕組み

そもそも、薬価って何でしょう?もちろん医薬品等の価格です。では、医薬品等の価格って誰がどうやって決めているのでしょうか?まずは、基本となる市場実勢価格加重平均値調整幅方式についてご説明します。

薬価の定義
薬価とは、保険医療機関及び保険薬局(以下「保険医療機関等」という。)が薬剤の支給に要する単位(以下「薬価算定単位」という。)あたりの平均的な費用の額として銘柄毎に定める額をいう。

簡単に言うと、卸が病院や薬局に販売している製品(1錠、1瓶などの単位あたり)の平均価格を、銘柄毎に定めた額ということです。

では、薬価改定はどのように行われるのか?
医療機関・薬局が実際にいくらで購入しているかを調べて、加重平均値(税抜きの市場実勢価格)に消費税を加え、更に薬剤流通の安定のための調整幅(改定前薬価の2%)を加えた額を新しい薬価として定めているのです。

例えば・・・
改定前薬価100円、市場実勢価格(税込)90円の薬品の場合、改定後薬価は92円となります。

これに加え、後発品についての決まりや、加算、特例的なルールがあり、銘柄ごとに薬価を算定していきます。

新しく設けられた薬価制度の抜本改革

2018年度の薬価改定はこれまでとは一味違う・・・。これまでの実勢価等改定に加えて、「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針(平成28 年12 月20 日)」に基づいた改定が施されることになりました。薬価制度の抜本改革では新薬、長期収載品・後発品の薬価について見直しがされており、薬価制度の抜本改革に係る影響額は、国費300億円程度になります。2018年度の薬価改定に盛り込まれた項目は以下の通りです。

新薬

・新薬創出等加算の抜本的見直し
・効能追加等による市場拡大への速やかな対応
・新薬のイノベーション評価の見直し
・外国平均価格調整の見直し
・費用対効果評価の導入

長期収載品・後発品

・長期収載品の薬価の見直し
・後発品価格の集約化

費用対効果評価については、試行的実施に留まっており本格実施については技術的課題を整理し平成30年度中に結論を出すと述べられています。また、毎年薬価調査・毎年薬価改定については2021年度からの実施予定となっています。
新たに追加される改定ルールにより益々厳しく薬価の見直しが行われることになると言えます。

2018年度薬価改定の概要まとめ

2018年度薬価改定は医療費ベースで1.65%引下げと報告されています。
薬価 ▲1.65%
※うち、実勢価等改定 ▲1.36%、
 薬価制度の抜本改革 ▲0.29%

これまでのルールに基づく薬価改定率(実勢価等改定)の内訳は、薬価と市場実勢価との乖離による通常改定分が▲1.29%、市場拡大再算定が▲0.05%、市場拡大再算定の特例が▲0.02%です。それに加え、薬価制度抜本改革による改定率は▲0.29%で、2018年度薬価改定の改定率は▲1.65%となります。

ここまで述べた改定率は医療費全体で見た際の「医療費ベース」の改定率です。では実際、薬価はどれくらい引き下げになるのでしょうか?

2018年度薬価改定の改定率は、薬剤費を分母として計算する「薬剤費ベース」で見ると
実勢価等改定    ▲1.36%→▲6.17%
薬価制度の抜本改革 ▲0.29%→▲1.31%
つまり、合わせて7.48%の薬価引き下げが行われることになります。

今回の薬価改定は一見緩和されたように感じられますが、新たに設けられた薬価制度の抜本改革により、多くの企業が影響を受けることになりそうです。薬価制度の抜本改革の影響を受けるものがどれくらいあるか、一度確認をしてみてはいかがでしょうか。

【連載】2018年『薬価改定』について知ろう!

あわせて読みたい!一緒に読むと理解が深まる記事

経営のお悩みを相談することも解決方法の一つ

薬局経営者様のお悩みは人それぞれ

わたしたちCBアドバイザリーは、調剤薬局の多様な事業承継のご支援を通し、皆様が大切に運営してきた薬局と地域医療を新しい世代へとつなぐため、<事業承継を検討の薬局>×<独立開業希望の薬剤師>双方の最適なマッチングを行っております。

相談してみませんか?

今後の参考としてご相談されるだけでも構いません。
ご相談は無料です。秘密厳守にて対応いたします。まずはお気軽にご相談ください。

薬局運営について相談する

CURATION BY

田代 千夏

前職は医療業界商社の営業として勤務しておりました。その後、医師・薬剤師の転職支援を経て、現在は開業支援を担当しております。得意エリアは九州・中四国です。フットワークの軽さには自信があります。いつでもお声かけください!

ページトップへ戻る

運営会社プライバシーポリシーお問い合わせ