あなたの薬局ではクレジットカードの利用は可能でしょうか?現在クレジットカードだけではなく交通系ICカード(Suicaなど)やWAONなどの電子マネーをご利用いただける薬局もあります。はたして現金以外の支払い方法を導入するメリットはあるのでしょうか?
物品の購入やサービスの提供に対して現金を支払うことは当たり前のことですが、最近現金以外の支払方法も様々な選択肢を選べるようになりました。そのなかでも最もメジャーな現金以外の支払方法がクレジットカードです。現在クレジットカードが使用できる薬局はどのくらいあるのでしょうか。1都3県のデータをまとめました。
(2018年9月現在)
数字に関しては各県の医療情報検索サービスより抜き出しています。いずれも40%台半ばという結果になり、半数近くの薬局でクレジットカードの使用が可能でした。想像以上にクレジットカードの使用ができると感じられたかもしれません。しかし店舗名を見ると大手調剤チェーン店やドラッグストアの名前ばかりが多数並んでいます。大手調剤チェーン店やドラッグストアを除くとかなり数が少なくなると考えられます。
実際に患者様となる一般消費者の支払方法に対する考え方はどうなっているのでしょうか。2018年6月に三菱UFJリサーチ&コンサルティング社より「キャッシュレス決済に関するアンケート結果」が発表されています。
図1.は店舗において利用する機会が増加した支払方法を示しています。約4割の方がクレジット決済の機会が増えたと回答しています。電子マネーとあわせるとその数は半数を超えてきます。
図2.では現金以外の支払方法を選択する頻度を表しています。約6割の方が現金以外の支払方法が増加していると回答しています。想像通りかもしれませんが若い世代ほど現金以外での支払方法が増えていることが分かります。一方で60歳以上の方も半数以上現金以外の支払方法が増えたと回答しています。
最後にクレジットカード払いの導入をするべきなのか考察をしていきたいと思います。以下の図は今後店舗における支払で利用したい・利用を増やしたい支払方法を表しています。
図3.では今後店舗における支払で利用したい・利用を増やしたい支払方法を表しています。約6割の方がクレジットカードによる支払方法を増やしたいと考えています。先ほどの表2で既に現金以外の支払方法が増えていることが明らかになっていますし、今後もキャッシュレスの流れは続くと考えられます。
これだけを見るとクレジットカード払いの導入を積極的にするべきと考えられますが、もちろんメリットばかりというわけではありません。
まずに気になることとして、クレジットカード払いに伴う手数料が発生する点だと思います。手数料に関するアンケート結果も出ています。
企業の規模やクレジットカード払いの頻度によって手数料は変わりますので一概には言えませんが、約3%の手数料が発生していることが分かります。せっかく作り上げた売上から3%利益が削られてしまうとなると大きな痛手に感じると思います。
しかし、実際にクレジットカードで決済するのは窓口で支払う金額なので処方箋売上金額の1~3割程度の部分になります。仮に売上1万円だった場合、窓口でクレジットカード払いをするのは1,000円~3,000円、手数料が3%だったとしたら30円~90円ということになります。計算をしてみると以外と少ない数字になるかもしれません。
他にもいくつかデメリットが考えられます。窓口での現金収入が減り手元に現金が入ってくるまでタイムラグがあることです。(業者によっては翌日に入金していただける場合もあるようですが。)また、クレジットカード決済導入による導入初期費用や事務作業の増加なども考えられます。
いずれにしてもメリット、デメリットがありますのでご自身の薬局の客層や環境によって考える必要はあると思います。そもそも調剤薬局で現金以外の決済ができること自体知らない患者様も多いかもしれません。患者様にとって利用しやすい調剤薬局を目指すためにもクレジットカード決済の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
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