みなさんはご自身の薬局の固定費を理解していますか?毎月の費用ですが、改めて確認をしていない経営者も多いのではないでしょうか?今回薬局の固定費の平均値を記載していますので、ご自身の薬局と比べてみてください。
まずは固定費について理解しましょう。固定費とは、売上の増減にかかわらず発生する一定額の費用のことです。固定費に該当する具体的な費用には薬局の場合、人件費、地代家賃、水道光熱費、通信費、などがあります。人件費については以前の記事で労働分配率に関して触れているので参考にしてみてください。
今回人件費以外の固定費に関して参考数値を出しています。固定費の参考数値として、直近で弊社がお手伝いさせていただいた薬局の固定費平均値を出しています。
薬局の規模
売上高:約6,300万円/年
技術料:約1,900万円/年
処方箋枚数:7,000枚~12,000枚
薬局を賃貸で運営する場合必ず発生する費用です。弊社で直近、成約に至った案件を参考にしてみると、技術料の約11.5%の金額が地代家賃に充てられていました。地代家賃は当然東京都内であれば高くなりますし、田舎エリアの場合安くなます。一概に比較は難しいですが、目安として捉えていただければと思います。
例)技術料2,000万円の薬局の場合、家賃は約23万円が平均値。
電気、水道、薬局によってはガス代がここに含まれます。弊社で直近成約に至った案件を参考にすると、年間約285,000円でした。最安値が年間約165,000円、最高値が年間約500,000円でした。
電話代、インターネット代、等がここに含まれます。薬局によっては薬剤師会経由で処方箋のFAXが送られてきて、一枚あたり数十円~200円程手数料をお支払いしている費用を計上しているケースもたまにありました。平均費用が年間約287,000円でした。個人経営の薬局の場合、プライベートの携帯代を計上しているケースもありました。
薬局を運営する場合、レセコンや分包機のリース料、保守料、薬局のセキュリティ代、薬剤師会の年会費、税理士の顧問料等、売上とは関係のない費用が固定費となります。
今回は売上高約6,300万円の規模の薬局の固定費平均値を例に挙げました。ご自身の薬局が他の薬局と比べて固定費が高いのか、安いのかの参考にしていただければと思います。収益性改善に最初に着手するところは固定費の見直しではないでしょうか。
人件費の削減は従業員のモチベーション低下や離職を促してしまうので難しいですが、人件費以外の部分で削減はできるかもしれません。固定費が削減できれば、その分損益分岐点もその分低くなり、利益率も改善されます。(損益分岐点に関しては以下の記事を参考にしてください。)
電気・ガスは無駄遣いしていないですか?
電気・ガスが自由化されましたが、検討したことはありますか?
インターネットの契約を10年以上見直していない、なんてことはないですよね?
床のワックスはご自身でできませんか?
レセコンの費用の見直し、したことありますか?
経費を削減するあまりに、業務に支障をきたすようでは本末転倒ですが、固定費を見直すことは重要です。いちいち契約の見直しをすることは手間になると思います。見直したところで大きな経費削減にはならないかもしれません。
しかし、その小さな経費削減を積み上げることで、収益を生み出す強い薬局になっていくはずです。今はインターネットを叩けば色々な情報を比較することができます。まずはご自身の薬局の固定費を確認してみてください。
わたしたちCBアドバイザリーは、調剤薬局の多様な事業承継のご支援を通し、皆様が大切に運営してきた薬局と地域医療を新しい世代へとつなぐため、<事業承継を検討の薬局>×<独立開業希望の薬剤師>双方の最適なマッチングを行っております。
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