毎年何百人と採用をしている大手企業。採用に掛ける費用も恐らく桁違いなのでしょう。そんな大手が薬剤師を独占しているのかというと決してそうではありません。大手では得られない経験や環境が薬剤師へ伝われば、採用チャンスは大いにあるはずです!
まずは大手チェーン薬局で働く薬剤師側から見たメリットを挙げてみます。
新卒者や調剤未経験者にとって、実務研修制度が充実している事は入職時の大きな判断材料となります。また、管理者のマネジメント研修など調剤実務以外の研修もふくめて幅広く学べる機会が用意されています。
これも大手のメリットとなります。調剤の自動化が進む中で最新の設備を扱えることは、薬剤師の実務経験においても貴重な経験です。
将来のキャリアプランを検討するうえで、現場管理職(管理薬剤師)、エリアマネージャー、ブロック長、また薬剤師としての業務以外で人事、総務、広報など、現場経験を活かして多方面で活躍出来るキャリアプランを描く事が可能です。また充実した福利厚生も魅力となりえます。
上記以外にも、新卒者の場合は同期が複数いることから同じ環境を共有できるメリットなども挙げる事が出来ます。
では、逆に大手チェーン薬局で働くデメリットを考えてみましょう。
やはり、大手チェーンのデメリットは異動です。採用状況等にもよりますが、2~3年程度の周期で移動の辞令が下されるケースが多いようです。全国職ではなく、エリア職など地域を限定した働き方もありますが、結局のところ異動する先が限定されるだけで、同じ店舗で働き続けられる訳ではありません。この異動に対しては国が推奨する『かかりつけ薬剤師』本来の在り方ではないのでは?と考える薬剤師も少なくありません。
大手チェーンであれば2~3年ほどで管理薬剤師に就任される方が多いと聞きます。管理薬剤師となるとシフト作成、売上分析、本部への報告書作成など現場業務以外への対応が多くあるそうです。もちろん開局中は現場にはいって調剤、監査、服薬指導などの業務をこなすので閉局後にこのような業務をこなし、残業が多く発生して疲弊してしまう薬剤師の方もいらっしゃるようです。
大手であればあるほど、働き方はマニュアル化されています。これは効率を上げる為の制度ですが、場合によっては現場の主体性を奪う事にもなります。働いている現場で得られる事に対し、大きい組織では反映させるまでに時間を有します。そう、大きい組織は小回りがきかないという点がデメリットになります。
上記以外に、給与が低い(特に新卒時)、数字へのプレッシャー、また、人員が多いからこそ一人一人に対する意思疎通が難しく、企業の駒となってしまうのを嫌う薬剤師も多いです。
ここまで、大手チェーンのメリット、デメリットを比較してきました。では中小企業において、どのような採用活動をすれば効率的なのかを考えてみたいと思います。それはアピールするポイントを絞る事が重要です。
例えば、研修制度や設備面を押し出したとします。入職や転職を検討している薬剤師は大手とこの点を比較する事でしょう。あたりまえですが、資金力や規模で勝る大手と対等に渡り合うには歩が悪いでしょう。であれば、中小だからこそ出来る事、チャレンジできる事を押し出す事で差別化出来るのではないでしょうか。
例として、
・地域に根差す、かかりつけ薬剤師を目指せる
・現場の主体性が重視される
・経営者と近い環境で経営を学べる
大手チェーンで働く際のデメリットは中小企業で働くメリットとみえるはずです!都市部では充足傾向が強まってきていると言われる薬剤師採用ですが、まだまだ採用で苦戦を強いられているエリアがあるように、実際の現場では地域偏在が拡大しているよう感じます。採用で苦戦をしている経営者様が本記事を参考にしていただけたとすれば光栄です。
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