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【事業承継のポイント】承継するならどのような薬局が良いですか?

2021-01-19

皆さんは、薬局の事業承継をするならばどのような内容の店舗が良いですか?多くの方が希望されるような<売上や技術料、処方箋枚数の多い薬局>が果たして良いのでしょうか?A薬局とB薬局を例に比較して考えてみましょう。

【事業承継のポイント】承継するならどのような薬局が良いですか?

承継するならどのような薬局が良いですか?

薬局業界における独立開業または店舗拡大にあたって、「事業承継」という手法が、中小企業や個人の方にとってもメジャーな選択肢となってきました。
弊社においても、事業承継による独立開業を希望する薬剤師の方々のご登録は年々増えており、事業承継の成約実績も右肩上がりで増加しております。

事業承継のメリットとしては、すぐに安定した収益が見込めることですが、「営業権」「固定資産」「薬品在庫」等の譲渡対価が、決して安くはない金額で発生します。
それでも、基本的には店舗の売上や経営状況に比例して譲渡対価は設定されますので、「多少お金を出してでも、売上や技術料、処方箋枚数の多い薬局を承継したい」というご要望をいただくことも多くございます。

しかし、果たして<売上や技術料、処方箋枚数の多い薬局>が良いのでしょうか?
「売上」「技術料」「処方箋枚数」という情報だけで投資判断をするのはもちろん危険です。
以下の例を比較してみましょう。

A薬局とB薬局を比較してみましょう。

A薬局  譲渡価格 約2,000万円

・調剤売上  : 約6,000万円
・技術料   : 約1,900万円
・営業利益  : 約700万円
・処方箋枚数 : 1日平均28枚
・従業員   : 薬剤師・常勤1名 / 事務員・常勤1名
・人件費   : 年間1,000万円(法定福利費含む)
・地代家賃  : 年間156万円(月13万円)
・処方元医師 : 年齢52歳、後継者未定、開業4年目

B薬局  譲渡価格 約4,100万円

・調剤売上  : 約1億1,000万円
・技術料   : 約3,000万円
・営業利益  : 約900万円
・処方箋枚数 : 1日平均58枚
・従業員   : 薬剤師・常勤2名 / 事務員・常勤2名
・人件費   : 年間1,950万円(法定福利費含む)
・地代家賃  :  年間300万円(月25万円)
・処方元医師 : 年齢57歳、後継者未定、開業15年目

※その他経費、店舗の立地は、A・B共通として考える。
※周辺に競合施設は現状ない、または競合が現れる可能性は低いものと考える。

A薬局とB薬局を比較してみると、いかがでしょうか?

「多少お金を出してでも、売上や技術料、処方箋枚数の多い薬局を承継したい」というご要望をそのまま叶えるならば、やっぱりB薬局でしょう。
しかし、よく見ると・・・A薬局とB薬局で営業利益に思ったほど開きが無いと感じませんか?

もう少し中身をよく見て、考えてみる必要がありそうですね。


A薬局とB薬局を考察してみましょう。

A薬局の考察

<良い点>
・投資回収が3年で可能(「譲渡価格÷営業利益」の単純計算)
・オーナー兼管理薬剤師として入る場合、薬剤師を雇わずに運営ができるという点で気楽。
・在庫負担が少ない。
・地代家賃が安い。
・処方元医師が比較的若く、開業4年目ということでまだ多少伸びる可能性があるかもしれない。

<懸念点>
・売上や技術料、処方箋枚数はB薬局に比べてかなり低い。
・処方箋が減ると閉局のリスクが高い。
・開業4年目なので、処方元からの処方箋が大きく伸びる可能性は低い。微増か横ばい。
・オーナーが一人薬剤師で運営する場合、体調不良などでも休めない。

B薬局の考察

<良い点>
・売上や技術料、処方箋枚数はA薬局に比べてかなり高い。
・在宅をやっている。
・多少、処方箋枚数が下がっても長い目で経営が見込める(すぐに閉局とはなりにくい)。
・薬剤師の従業員がいるため、自身が体調不良となってもフォローしてもらえる。

<懸念点>
・人件費割合が高い。
・オーナー兼管理薬剤師として入る場合でも、薬剤師1人は雇用しなければならない。
・従業員の退職リスクはあるが、余剰人員を抱えておくほどの余裕は無い。
・薬剤師の採用に費用(求人広告・人材紹介等)がかかる。
・A薬局に比べ、投資回収期間が長い。
・譲渡対価含め、開業資金の用意ができるかどうか。

ひとまず思いつくままに良い点・懸念点を挙げてみましたが、他にも色々と考えられるはずです。


どちらの店舗を譲り受けるほうが良いのでしょうか?

答えは、それぞれメリットデメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言えません。
(こんな回答ですみません)

皆さんそれぞれの資金状況、周囲の理解、どのような職場にしたいか等によって、優先する点は絶対に異なります。

実際、B薬局のような売上規模の良い店舗を単純に良いと考え、決して安くはない金額で譲り受けた結果、従業員との関係性や投資回収に苦しんでいるという悩みを持つ社長に出会ったこともございます。
譲渡対価を聞くと、「それは相場と比較して高すぎるのでは・・・」というような金額でした。
事業承継前であれば何かアドバイスができたものの、時すでに遅し。
承継支援をさせていただいている者として、とても悔しい気持ちになりました。

事業承継のポイントについてご不安がある方は、ぜひ弊社まで遠慮なくご相談ください。

経営のお悩みを相談することも解決方法の一つ

薬局経営者様のお悩みは人それぞれ

わたしたちCBアドバイザリーは、調剤薬局の多様な事業承継のご支援を通し、皆様が大切に運営してきた薬局と地域医療を新しい世代へとつなぐため、<事業承継を検討の薬局>×<独立開業希望の薬剤師>双方の最適なマッチングを行っております。

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CURATION BY

大城 彩

CBグループに入社して10年目です。神戸、広島、福岡、大阪と異動しており、主に西日本エリアの医療機関様や調剤薬局様、そして医療従事者様を担当してまいりました。いつでも誠実に、血の通った支援がモットーです!

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